第Ⅱ編第1章人体の構造と機能 12.筋・骨格系

1.骨格筋の構造と機能について説明できる。

【学習のポイント】

骨格筋が自分の意志で動かせる「随意筋」であり、骨に付着して関節を動かすこと、そして体を動かす以外にも熱産生や栄養貯蔵といった重要な役割を持つことを理解します。

説明

  • 構造
    • 骨格筋は、顕微鏡で見ると横縞模様がある横紋筋であり、自分の意志で動かすことができる随意筋です。
    • 個々の筋は、筋線維という細長い細胞が多数束になったものです。筋線維の束は筋周膜に、筋全体は筋膜に包まれています。
    • 筋の両端は、丈夫な結合組織である**腱(けん)**となって骨に付着しています。
  • 機能
    • 運動:骨格筋は一つ以上の関節をまたいで骨に付着しているため、収縮することで関節を動かし、体の運動を生み出します。
    • 熱の産生:安静時でも活発に熱を産生し、体温の維持に関わっています。
    • 栄養素の貯蔵:血液中のブドウ糖をグリコーゲンとして蓄えたり、飢餓時には筋タンパク質を分解してエネルギー源として利用したりする、栄養の貯蔵庫としての役割も担います。

2.主な骨格筋をあげ、それぞれを自分の身体で指し示すことができる。

【学習のポイント】

体の各部分にある、代表的な筋肉の名称とそのおおよその位置を覚えます。自分の体で確認しながら覚えることが効果的です。

説明

人体には多数の骨格筋がありますが、主なものは以下の通りです。

  • 頭部・顔面・頸部の筋
    • 表情筋(前頭筋、眼輪筋、口輪筋など):顔の表情を作ります。
    • 咀嚼筋(咬筋、側頭筋など):食べ物を噛むために下顎を動かします。
    • 胸鎖乳突筋:首の前面から側面にある大きな筋肉で、首を曲げたり回したりします。
  • 体幹前面の筋
    • 大胸筋:胸の大部分を覆う大きな筋肉です。
    • 腹直筋:いわゆる「腹筋」で、体幹を前に曲げます。
    • 外肋間筋:肋骨の間にあり、息を吸うときに働きます。
    • 横隔膜:胸腔と腹腔を隔てるドーム状の筋肉で、最も重要な呼吸筋です。
  • 体幹後面の筋
    • 僧帽筋:首の後ろから背中の中央上部を覆う菱形の筋肉です。
    • 広背筋:脇の下から腰にかけて広がる大きな筋肉です。
  • 上肢の筋
    • 三角筋:肩を覆う筋肉で、腕を横に上げます。
    • 上腕二頭筋:「力こぶ」を作る筋肉で、肘を曲げます。
    • 上腕三頭筋:上腕の裏側にある筋肉で、肘を伸ばします。
  • 下肢の筋
    • 大殿筋:お尻のふくらみを作る大きな筋肉で、股関節を伸ばします。
    • 大腿四頭筋:太ももの前面にある人体で最大の筋肉で、膝を伸ばします。
    • 下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋):いわゆる「ふくらはぎ」の筋肉で、つま先立ちをするように足首を伸ばします。

3.骨(長骨)の構造と機能について説明できる。

【学習のポイント】

骨が単なる支柱ではなく、血液を作る工場(骨髄)やカルシウムの貯蔵庫としての役割も持つ、生きた組織であることを理解します。特に四肢に見られる長骨の基本的な構造を覚えます。

説明

  • 構造
    • 四肢に見られる上腕骨や大腿骨などの長い骨を**長骨(ちょうこつ)**といいます。
    • 長骨は、中央の骨幹と、両端の膨らんだ骨端からなります。
    • 表面は骨膜で覆われ、その内側は硬く密な皮質骨、骨の内部(特に骨端)はスポンジ状の海綿骨でできています。
    • 骨幹の中心には**髄腔(ずいくう)という空洞があり、海綿骨の隙間とともに、血液細胞を作る骨髄(こつずい)**で満たされています。
  • 機能
    1. 身体の支持:人体の骨格(骨組み)を形成し、体を支えます。
    2. 運動:骨格筋の付着部となり、てことして働いて運動を可能にします。
    3. 臓器の保護:頭蓋骨が脳を、胸郭が心臓や肺を保護するように、重要な臓器を囲んで守ります。
    4. 造血:内部の骨髄で、赤血球、白血球、血小板などの血液細胞を作ります。
    5. ミネラルの貯蔵:体内のカルシウムの99%を貯蔵しており、必要に応じて血中に放出することで、血中カルシウム濃度を調節します。

4.主要な骨をあげ、それぞれを自分の身体で指し示すことができる。

【学習のポイント】

人体の骨格を構成する、主要な骨の名称と位置を覚えます。

説明

人体の骨格を構成する主な骨は以下の通りです。

  • 頭蓋骨:脳を保護する脳頭蓋(前頭骨、頭頂骨など)と、顔の骨格を作る顔面頭蓋(上顎骨、下顎骨など)からなります。
  • 脊柱:体の中心軸となる「背骨」で、頸椎・胸椎・腰椎と、その下の仙骨・尾骨からなります。
  • 胸郭胸骨、12対の肋骨、12個の胸椎で構成されるカゴ状の骨格です。
  • 上肢の骨鎖骨肩甲骨、上腕の上腕骨、前腕の橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)、手の手根骨・中手骨・指骨からなります。
  • 骨盤:左右の寛骨(かんこつ)と仙骨で構成される輪状の骨格です。
  • 下肢の骨:太ももの大腿骨、膝の皿である膝蓋骨、すねの脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)、足の足根骨・中足骨・趾骨からなります。

5.椎骨と脊柱の構造について簡単に説明できる。

【学習のポイント】

脊柱が、椎骨というブロック状の骨と椎間板というクッションを交互に積み重ねてできていること、そしてその中を脊髄が通る管(脊柱管)が形成されていることを理解します。

説明

  • 脊柱(せきちゅう):一般に「背骨」と呼ばれるもので、椎骨(ついこつ)という短い骨がいくつも連なってできています。上から7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、そして仙骨尾骨から構成されます。横から見るとS字状の生理的彎曲(わんきょく)をしています。
  • 椎骨:脊柱を構成する個々の骨です。前方の円柱状の椎体と、後方の椎弓からなり、その間に脊髄が通る椎孔があります。椎骨が連なることで、椎孔は脊柱管という一本の管になります。
  • 椎間板:椎体と椎体の間にあり、クッションの役割を果たしています。中心部のゼリー状の髄核と、それを取り囲む丈夫な線維輪からなります。

6.骨盤の構造について簡単に説明できる。

【学習のポイント】

骨盤が、左右の寛骨と仙骨という3つの骨が組み合わさってできた、非常に丈夫なリング状の構造であることを理解します。

説明

骨盤は、体幹と下肢をつなぐ部分にあり、上半身の体重を支え、内臓を保護する重要な骨格です。

左右一対の寛骨(かんこつ)と、中央後方の仙骨(せんこつ)が組み合わさって、頑丈な輪(骨盤輪)を形成しています。

左右の寛骨は、前方で恥骨結合により、後方で仙骨と仙腸関節により、それぞれ連結されています。なお、寛骨は、腸骨・坐骨・恥骨という3つの骨が癒合してできたものです。

7.関節の一般的な構造を説明できる。

【学習のポイント】

関節が、骨と骨を滑らかに動かすための仕組みであり、骨の表面を覆う「関節軟骨」、全体を包む「関節包」、潤滑油である「関節液」がその基本要素であることを理解します。

説明

関節とは、骨と骨とが連結する部分で、体の運動を可能にしています。

典型的な関節は、以下のような構造をしています。

  • 向かい合う骨の端(骨端)は、滑らかな関節軟骨で覆われています。
  • 関節全体は、**関節包(かんせつほう)**という袋状の膜で包まれています。
  • 関節包の内側にある**滑膜(かつまく)**からは、**関節液(滑液)**が分泌され、関節腔(関節内の空間)を満たしています。関節液は、関節の動きを滑らかにする潤滑油の役割と、血管のない関節軟骨に栄養を供給する役割を担っています。
  • 関節の周囲は、**靱帯(じんたい)**によって補強され、安定性が保たれています。

8.四肢の大きな関節をあげ、その運動にかかわる主な骨格筋とその作用を述べることができる。

【学習のポイント】

四肢の代表的な関節(肩・肘・股・膝)について、それぞれどのような動きが可能で、その主な動きをどの筋肉が担当しているのかを対応させて覚えます。

説明

  • 肩関節:肩甲骨と上腕骨からなる球関節で、非常に可動域が広いです。
    • 腕を上げる(外転):主に三角筋
  • 肘関節:上腕骨と橈骨・尺骨からなる蝶番関節で、主に曲げ伸ばしが可能です。
    • 肘を曲げる(屈曲):主に上腕二頭筋
    • 肘を伸ばす(伸展):主に上腕三頭筋
  • 股関節:寛骨と大腿骨からなる球関節で、肩関節より可動域は狭いですが非常に安定しています。
    • 股を曲げる(屈曲):主に腸腰筋
    • 股を伸ばす(伸展):主に大殿筋
  • 膝関節:大腿骨と脛骨からなる人体最大の関節です。
    • 膝を伸ばす(伸展):主に大腿四頭筋
    • 膝を曲げる(屈曲):主にハムストリング(大腿屈筋群)

よく読まれている記事

千本ノック 2025年2月8日(土)~2月14日(金)

課題A:正解数を表示課題B:正解数を非表示 2月8日(土)課題B47回A問題1-601回課題B47回A問題61-1201回課題B47回B問題1-301回課題B47回C問題1-101回課題B47回D問題1-201回課題B47回D問題21-401回課題B46回A問題1-601回課題B46回A問題61-1201回課題B46回B問題1-301回課題B46回C問題1-101回課題B46回D問題1-201回課題B46回D問題21-401回課題B45回A問題1-601回課題B45回A問題61-1201回課題B45回B問題1-601回課題B45回C問題1-101回課題B45回D問題1-201回課題B45回D問題21-401回2月9日(日)課題B44回A問題1-601回課題B44回A問題61-1201回課題B44回B問題1-301回課題B44回C問題1-101回課題B44回D問題1-201回課題B44回D問題21-401回課題B43回A問題1-601回課題B43回A問題61-1201回課題B43回B問題1-301回課題B43回C問題1-101回課題B43回D問題1-201回課題B43回D問題21-401回課題B42回A問題1-601回課題B42回A問題61-1201回課題B42回B問題1-301回課題B42回C問題1-1001回課題B42回D問題1-201回課題B42回D問題21-401回2月10日(月)課題B41回A問題1-601回課題B41回A問題61-1201回課題B41回B問題1-301回課題B41回C問題1-101回課題B41回D問題1-201回課題B41回D問題21-401回2月11日(火)課題B40回A問題1-601回課題B40回A問題61-1201回課題B40回B問題1-301回課題B40回C問題1-101回課題B40回D問題1-201回課題B40回D問題21-401回2月12日(水)課題B47回A問題1-601回課題B47回A問題61-1201回課題B47回B問題1-301回課題B47回C問題1-101回課題B47回D問題1-201回課題B47回D問題21-401回2月13日(木)課題B46回A問題1-601回課題B46回A問題61-1201回課題B46回B問題1-301回課題B46回C問題1-101回課題B46回D問題1-201回課題B46回D問題21-401回2月14日(金)課題B45回A問題1-601回課題B45回A問題61-1201回課題B45回B問題1-301回課題B45回C問題1-101回課題B45回D問題1-201回課題B45回D問題21-401回

千本ノック 2025年2月1日(土)~2月7日(金)

課題A:正解数を表示課題B:正解数を非表示 少しギアを上げますよ 2月1日(土)課題B47回A問題1-601回課題B47回A問題61-1201回課題B47回B問題1-301回課題A47回C問題1-101回課題B46回A問題1-601回課題B46回A問題61-1201回課題B46回B問題1-301回課題A46回C問題1-101回課題B45回A問題1-601回課題B45回A問題61-1201回課題B45回B問題1-601回課題A45回C問題1-101回課題B44回A問題1-601回課題B44回A問題61-1201回課題B44回B問題1-301回課題A44回C問題1-101回2月2日(日)課題B43回A問題1-601回課題B43回A問題61-1201回課題B43回B問題1-301回課題A43回C問題1-101回課題B42回A問題1-601回課題B42回A問題61-1201回課題B42回B問題1-301回課題A42回C問題1-101回課題B41回A問題1-601回課題B41回A問題61-1201回課題B41回B問題1-301回課題A41回C問題1-1002回課題B40回A問題1-601回課題B40回A問題61-1201回課題B40回B問題1-301回課題A40回C問題1-101回2月3日(月)課題B47回C問題1-101回課題A47回D問題1-202回課題A47回D問題21-402回課題B46回C問題1-101回課題A46回D問題1-202回課題A46回D問題21-402回2月4日(火)課題B45回C問題1-101回課題A45回D問題1-202回課題A45回D問題21-402回課題B44回C問題1-101回課題A44回D問題1-202回課題A44回D問題21-402回2月5日(水)課題B43回C問題1-101回課題A43回D問題1-202回課題A43回D問題21-402回課題B42回C問題1-101回課題A42回D問題1-202回課題A42回D問題21-402回2月6日(木)課題B41回C問題1-101回課題A41回D問題1-202回課題A41回D問題21-402回課題A41回C問題1-101回課題B40回D問題1-202回課題B40回D問題21-402回2月7日(金)課題B47回D問題1-401回課題B46回D問題1-401回課題B45回D問題1-401回課題B44回D問題1-401回

千本ノック 2025年1月25日(土)~1月31日(金)

課題A:正解数を表示課題B:正解数を非表示 脳がしびれるまで頑張ってください 1月25日(土)課題A46回A問題1-601回課題A46回A問題61-1201回課題A45回A問題1-601回課題A45回A問題61-1201回課題A44回A問題1-601回課題A44回A問題61-1201回課題B46回A問題1-601回課題B46回A問題61-1201回課題B45回A問題1-601回課題B45回A問題61-1201回課題B44回A問題1-601回課題B44回A問題61-1201回課題A46回B問題1-302回1月26日(日)課題A43回A問題1-601回課題A43回A問題61-1201回課題A42回A問題1-601回課題A42回A問題61-1201回課題A41回A問題1-601回課題A41回A問題61-1201回課題B43回A問題1-601回課題B43回A問題61-1201回課題B42回A問題1-601回課題B42回A問題61-1201回課題A45回B問題1-302回1月27日(月)課題A41回A問題1-601回課題A41回A問題61-1201回課題B41回A問題1-601回課題B41回A問題61-1201回課題A44回B問題1-302回1月28日(火)課題A40回A問題1-601回課題A40回A問題61-1201回課題B40回A問題1-601回課題B40回A問題61-1201回課題A43回B問題1-302回1月29日(水)課題A42回B問題1-302回課題A41回B問題1-302回課題A40回B問題1-302回1月30日(木)課題B47回B問題1-302回課題B46回B問題1-302回課題B45回B問題1-302回課題B44回B問題1-302回1月31日(金)課題B43回B問題1-302回課題B42回B問題1-302回課題B41回B問題1-302回課題B40回B問題1-302回

電撃傷について

https://youtu.be/4jJC6tOswyM 参考文献 雷撃症によるCPAを含む多数傷病者のトリアージ ―メディカルラリーの結果を通じて― 金子 正幸, 大河原 治平, 澤田 直司, 安藤 清孝, 相原 勝盛, 柳川 洋一, 阪本 敏久 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsem/15/1/15_24/_pdf/-char/ja

千本ノック 2025年1月18日(土)~1月24日(金)

課題A:正解数を表示課題B:正解数を非表示 1月18日(土)課題A47回A問題1-601回課題A47回A問題61-1201回課題A46回A問題1-601回課題A46回A問題61-1201回課題A45回A問題1-601回課題A45回A問題61-1201回1月19日(日)課題A44回A問題1-601回課題A44回A問題61-1201回課題A43回A問題1-601回課題A43回A問題61-1201回課題A42回A問題1-601回課題A42回A問題61-1201回1月20日(月)課題A41回A問題1-601回課題A41回A問題61-1201回1月21日(火)課題A42回A問題1-601回課題A42回A問題61-1201回1月22日(水)課題A41回A問題1-601回課題A41回A問題61-1201回1月23日(木)課題A40回A問題1-601回課題A40回A問題61-1201回1月24日(金)課題A47回A問題1-601回課題A47回A問題61-1201回課題A47回B問題1-302回

浴槽内死亡例の死因判断について

日本における浴槽内での死亡事例は、高齢者を中心に毎年多数報告されています。これらの死因を判断する際には、溺死、心疾患、脳血管障害、熱中症など、さまざまな要因が考慮されます。 死因の内訳 兵庫県監察医務室で2004年から2013年の10年間に検案された1,616件の浴槽内死亡例の分析によれば、直接の死因は以下の通りです。 兵庫県ウェブサイト 虚血性心疾患:最も多く、全体の約30%を占めています。 溺死:約11%。 不整脈:約13%。 心不全:約5%。 その他の病死:約14%。 また、東京都監察医務院のデータでも、浴槽内死亡例の死因として虚血性心疾患が最多であり、次いで脳血管障害、溺死が続いています。 J-STAGE 死因判断の手順 浴槽内での死亡事例の死因を特定する際には、以下の手順が取られます。 直接死因の特定:溺水の有無を確認します。溺水が認められる場合、肺のうっ血や気道内の泡沫などの所見が参考となります。 基礎疾患の確認:心疾患や脳血管障害など、既往歴や解剖所見から基礎疾患の存在を確認します。 環境要因の考慮:入浴中の高温環境や急激な温度変化によるヒートショック、飲酒や薬物の影響など、環境要因も考慮されます。 総合的判断:以上の情報を総合して、最も可能性の高い死因を特定します。 課題と対策 浴槽内死亡の死因判断には、以下の課題があります。 死後変化の影響:高温環境下では死後変化が早く進行し、正確な死因特定が難しくなることがあります。 多様な要因の絡み合い:心疾患、脳血管障害、溺水、熱中症など、複数の要因が同時に関与している場合、どれが主な死因かを判断するのが難しいことがあります。 これらの課題に対処するため、詳細な現場検証や解剖、さらにはCT検査(Ai-CT)などの画像診断が活用されています。 浴槽内死亡では死亡保険支払額が変わってくることがあります。 死亡保険に「不慮の事故」に対する補償が付いている場合、浴槽内死亡がその補償の対象となるかどうかは、死亡原因と保険の契約条件によります。以下のポイントを確認する必要があります。 1. 「不慮の事故」の定義 保険会社による一般的な定義では、「不慮の事故」とは「外部からの急激かつ偶然な出来事によって生じた怪我や死亡」を指します。 例:滑って転倒したり、何かにぶつかって発生した事故。 注意:疾患や自然死は通常、「不慮の事故」には該当しません。 2. 浴槽内死亡が対象となるケース 次のような場合、不慮の事故として認められる可能性があります。 (a) 滑って転倒し頭を打った場合 浴槽に入る際、または浴室で滑って転倒し、頭を打ったりして意識を失った場合。 (b) 溺死と診断された場合 意識を失い溺れた結果として死亡した場合、保険会社が「不慮の事故」と判断することがあります。 3. 対象外となる可能性があるケース 次の場合は不慮の事故と見なされない可能性があります。 (a) 病死による死亡 心筋梗塞や脳卒中などの病気が原因で浴槽内で死亡した場合、不慮の事故の補償対象外となることが一般的です。 (b) 疾患による二次的な溺死 心疾患や脳血管障害によって意識を失い、結果的に溺死した場合も、不慮の事故ではなく基礎疾患が原因と見なされることが多いです。 4. 保険金の支払いを確認するためのポイント 死亡診断書の記載内容: 死因が「溺死」と明記されているかどうかが重要です。 併記されている基礎疾患(例:心疾患や脳卒中)が主因とされる場合、事故として認められない可能性があります。 契約時の保険約款: 保険契約における「不慮の事故」の具体的な定義や免責事項を確認してください。 事故証明書: 浴室で滑って転倒したなどの物的証拠があれば、保険金請求の際に有利となる場合があります。 5....

救急救命士国家試験 第43回A26解説

https://www.youtube.com/watch?v=SEoXzkcWBAA

救急救命士国家試験 第43回D7解説

https://youtu.be/DG-VotjpdX0 心電図のノイズについて 1. 交流障害(ハムノイズ) 特徴 周波数:50Hzまたは60Hz(電源周波数による影響) 波形:等間隔の正弦波(周期的) 周期性:一定の間隔で繰り返される 振幅:一定(大きく変化しない) 心拍との関係:なし(電源由来なので心拍とは無関係) 影響範囲:特定の誘導(複数のリードに影響が出ることが多い) 原因 電源の影響 交流電源(コンセント)の近くにリード線がある 電気機器の干渉(蛍光灯、パソコン、モニター) 心電図機器の接地(アース)が不適切 電極の接触不良 皮膚が汗や皮脂で汚れている 電極の粘着力が弱い 電極が乾燥している 対策 ✅ 電源ケーブルとリード線を分離する✅ 適切なアース(接地)を行う✅ 電極の密着を確認し、皮膚を清潔にする✅ 交流フィルター(50/60Hzノッチフィルター)を適用する 2. 高周波ノイズ 特徴 周波数:数百Hz~数kHz(交流ノイズよりもはるかに高い) 波形:ランダムで細かいギザギザ(鋭くて不規則な振動) 周期性:なし(波形が不規則) 振幅:不安定 心拍との関係:なし(外部の電子機器由来) 影響範囲:全体に影響することが多い 原因 電磁干渉(EMI) 携帯電話、Wi-Fiルーター、電子レンジ、無線機器 医療機器(電気メス、透析機、MRI装置など)の影響 シールドの不適切な機器やケーブル 静電気放電(ESD) 冬場などで発生しやすい 対策 ✅ 電子機器を心電図機器から遠ざける✅ シールド付きのリード線を使用する✅...

心電図学習用紙 画像素材

心電図検定1級を持っている救命士に、心電図検定の勉強の1つとして写経(心電図を書き写す)という方法があるのを教えてもらいました。 心電図を見て読めるのも当然大事ですが、書(描)けるようになるとさらに良いそうです。 1級取る前はひたすら心電図マイスターチャンネル(https://www.youtube.com/@ecg_meister)の動画を見てはノートに書いていたそうです。 ということでご用意しました。 保存してGoodNoteなどに貼ってご利用ください。

DKA(糖尿病性ケトアシドーシス)のクスマウル呼吸

Kussmaul breathing“deep and labored breathing pattern”- metabolic acidosis (diabetes...

国家試験対策アプリ千本ノック

spot_img
spot_img

Related Articles

Categories

国家試験対策 | 動画で見る | Kindle読み放題書籍 | 内分泌系 | 資器材による観察 | 代謝・内分泌・栄養系疾患 | 神経系 | 呼吸器系 | 感覚系 | 血液・免疫系 | 筋・骨格系 | 皮膚系 | 循環系 | 消化系 | 泌尿系 | 生殖系 | | 安全管理と事故対応 | 救急救命士が行う処置 | 局所の観察 | 全身状態の観察 | 呼吸困難 | 外傷の現場活動 | 文献紹介 | 想定訓練シナリオ | 保険医療制度の仕組みと現状 | 生命倫理と医の倫理 | 人体を構成する要素 | 体表からみる人体の構造 | 生命の維持 | 循環障害 | 医薬品の基礎 | 重要な医薬品 | 意識障害 | 救急医療体制 | 感染対策 | 消防機関における救急活動の流れ | ショック | 呼吸不全 | 腹痛 | 吐血・下血 | 一過性意識消失と失神 | 血液・免疫系疾患 | 皮膚系疾患 | 化学損傷 | 電撃傷・雷撃傷 | 胸部外傷 | 四肢外傷 | 刺咬症(傷) | 中毒総論 | 中毒各論 | 偶発性低体温症 | その他の環境障害 | 公衆衛生 | 社会保障と社会福祉 | 細胞障害 | 腫瘍 | 損傷と治癒 | 疾患 | 炎症 | 感染 | 検査 | 災害医療体制 | ストレスに対するマネージメント | 救急活動時のコミュニケーション | 救急救命士に関連する法令 | 救急救命士の生涯教育 | 観察総論 | 在宅医療継続中の傷病者の処置 | 神経所見の観察 | 緊急度・重症度判断 | 救急蘇生法 | 傷病者搬送 | 重症脳障害 | 心不全 | 心肺停止 | 頭痛 | 痙攣 | 運動麻痺 | めまい | 喀血 | 胸痛 | 動悸 | 腰痛・背部痛 | 体温上昇 | 神経系疾患 | 筋・骨格系疾患 | 眼・耳・鼻の疾患 | 精神障害 | 呼吸系疾患 | 循環系疾患 | 消化系疾患 | 泌尿・生殖系疾患 | 感染症 | 小児に特有な疾患 | 高齢者に特有な疾患 | 妊娠・分娩と救急疾患 | 疫学と外傷システム | 外傷の病態生理 | 頭部外傷 | 顔面・頸部外傷 | 脊椎・脊髄外傷 | 熱傷 | 受傷機転 | 腹部外傷 | 骨盤外傷 | 小児・高齢者・妊婦の外傷 | 縊頸・絞頸 | 放射線障害 | 異物 | 溺水 | 熱中症 |